2013年8月27日火曜日

論文管理をMendeleyに移行


論文など文献を管理するお話。

金野のように事前研究にあまり時間をかけないダメ研究者でも、20年も研究に関わっていると論文が溜まってきて、その管理が面倒になる。
さいきんはだいたいの論文がオンラインでPDFで入手でき、紙のものも簡単に電子化できるので、つまりはたくさんのPDFファイルを管理することになる。これが結構面倒くさい。これまで、PDFの管理にはAdobe Digital EditionsPapers2(トライアルのみ)を試し、文献データの管理には自作のBiBTeXデータベース+Web化プログラムやRefWorksを使っていたが、さいきんMendeleyに移行した。ここ2週間ほど使っているが、やっと決定版にたどり着いたと感じている。

Mendeleyは、
Mendeley is a free reference manager and academic social network that can help you organize your research, collaborate with others online, and discover the latest research.
と謳っている。academic social networkの方はまだ使っておらず、reference managerとして利用している。

8月10日のことだったようだが、自宅のPCにダウンロードして、まずはこれまで論文を蓄えていた論文のPDFファイルをぜんぶ読み込ませ、さらにRefWorksの文献データベースを取り込んだ。並行して、ちょうどそのとき調べていた数値計算関連の論文を片っ端から取り込んでみた。
オンラインに情報がある文献データの取り込みは比較的簡単。特にDOIがついている英文の論文は、DOIをコピペして検索をかければ文献情報が入るのでやりやすい。
PDFデータの大部分は、まずはファイルを取り込んでから、そのファイルを見ながらDOIをコピペして検索、という手順で文献データを作った。

Mendeleyはオンラインにデータを保存するので、複数のPCで文献データを参照するときに本領を発揮する。データを取り込んだのは自宅だが、職場のPCにも、ノートPCにもMendeleyをインストールし、同じデータベースにアクセスしている。自宅で取り込んだPDFファイルをノートPCで見ることもできる。(500MBの制限があるようだが。)

まだデータベースに重複や未確定なところがあって、ぼちぼち修正している。

デスクトップアプリがなくても、ウェブ版でデータを閲覧することができるので、Linuxからも使える。
いやー便利になりました。これでフリーソフトなんだからありがたい。

なお、この分野の定番ソフト、EndNoteは試していない。評判は非常によいようだが、それなりのお値段の有料ソフトなので二の足を踏んでいた。Mendeleyで満足しているので、今後も試す日は来ないかも。

2013年8月7日水曜日

Skypeで国際会議


Skypeで国際会議をしてみたよ、というお話。

金野はITTCの技術委員を務めている。
2011年に1回、2012年に1回、会議に出席した。今年も、ここに書いていないが6月の学会のあとで会議があり、参加してきた。

しかし委員会の仕事がなかなか進まないため、顔を合わせての委員会だけでは足りないということで、今回はSkypeでのミーティングをすることになった。

今回の参加者は、金野を含めて6名。
左上の映像で、左上からドイツ代表、スウェーデン代表、カナダ代表、フィンランド代表1、フィンランド代表2。一段下がったところにいる、頭の薄いのが自分です。
あと3名委員がいるのだが、連絡が来なかったのでSkype nameが分からず不参加。

Skypeは1対1の会話では何度も使っていてある程度慣れているが、複数の人と同時に会話したことは、これまでなかった。しかも国際会議。はじまる前は、うまくいくかなぁと心配していた。

しかしやってみると、思っていたよりも会話はスムーズで、議論もできたし、成功裏に終了した。2時間45分ほどかかった(途中休憩5分)。
昔買ったPolycom communicatorが役に立ちました。

同時に複数の人がしゃべりはじめると、音声が途切れ途切れになるが、そこは普通の会議と同じで、譲り合って誰かがしゃべり、誰かが待つ。(譲らない人がいたら辛いかも。今回のメンバーはその点は大丈夫だった。)

Skype以外のツールは使わず。全員がメールで回覧された同じファイルを見ながら議論しているという前提で(リーダーがFTPサーバーも立ててくれたし)、ファイル共有ソフト等は使わなかった。

Guidelineひとつ分の議論ができたので、有意義だったのではないかな。

しかしまだまだ課題はあるので、次の月曜日にもSkypeミーティングすることになった。もしかして毎週!?

それに11月には顔を合わせてのミーティングをする予定。次の会場は日本!!
前々回のミーティングで、「俺、まだ日本に行ったことないんだよなぁ」「あー俺も」「俺もだ」「行きたいなぁ」という会話があったので覚悟はしてましたよ、ええ。

とりあえず来週のミーティングまでに仕事しないと。

2013年8月6日火曜日

8月オープンキャンパス・Preziで学科ガイダンス



Preziをオープンキャンパスの学科ガイダンスに使ったお話。

8月3日、4日に、工学院大学のオープンキャンパスが開催され、金野は学科ガイダンスを担当した。

直前の出張授業でPreziを使ったので、今回の学科ガイダンスでも活かしたい!
機械システム工学科のガイダンス担当の見崎先生も賛同してくださったので、出張授業で使ったコンテンツをベースに、ガイダンス用のコンテンツを作った。

それが左上の図。

6月のオープンキャンパスでは、1学科20分のところを2コマくっつけて、機械工学科と機械システム工学科で40分しゃべっていた。1日あたり40分×2回。

今回は入学広報課からの依頼で、20分でやることに。それでも、機械系学科としては両学科合わせてのガイダンスをしたい。
というわけで、2学科を20分にまとめてやることにした。1日あたり20分×4回。2日間なので8回のガイダンス。たいへんだ!

出張事業のときは90分分のコンテンツだったので、内容を思い切ってばっさり削った。
…と言っても、1回目はまだ時間オーバー。2回目がはじまるまでにさらに内容を減らし、順序を変え、いろいろと工夫した。

4回のガイダンスは、金野、見崎先生、金野、見崎先生の順でこなした。金野は都合2日間で4回担当。
11:30からと、12:00からのガイダンスがある。そこでがんばって説明して、時間がかかっているところや見にくいところを休憩時間中に修正。そして13:00からと13:30からのガイダンスをこなす、という流れ。これを2日間やった。左上の図は最終バージョンのものです。

2つめの図は、2日目の朝に作って、1階の説明用ブースでずっと流しっぱなしにしておいた。研究室紹介をしている階の紹介や、ガイダンスの時間、八王子への案内などを繰り返し表示するもの。こちらはシンプルな構成のテンプレートをほぼそのまま使った。

前にも書いたがアンドゥがうまく動かなかったり、全体をまとめて大きくすることができなかったり、フォントのサイズを合わせる方法がなかったりと、作るのには苦労した。

まだ3つのPreziを作っただけだが、やっていて気づいたこと。
細かいことを気にせずに使うのがよいようだ。

例えば2つの図を並べるときに、両方ともきっちり同じ大きさにしようとか、ちゃんと下を揃えようとか、フォントの大きさを統一しようなどと考えるといらいらするだけ。だいたい合っていて、だいたい揃っていればいいと考えよう。
(こう見えても金野は几帳面な性格で、図の下などをきっちり合わせたがります。)

少しずつおもしろさが分かってきた。しばらく使う予定がないが、そのうちまた使ってみたい。

2013年8月5日月曜日

Preziで出張授業


7月28日の夜に、代々木の国立オリンピックセンターで、ある高校(名前を出していいのかな? いちおう自主規制)の出張授業を担当した。

富山県の高校で、2泊3日の研修旅行の一環で東京の大学について学ぶとのこと。28日の朝に地元を発ち、午後に東京について、東大農学部の校舎に行ったりしたらしい。

金野の担当講座は19時30分から90分!!
旅行してきて、昼間にも研修があって疲れているはずなのに、高校生は90分も耐えられるのだろうか? と心配だった。興味を引きつけ続けるためには、どんな工夫をしたらよいのだろうか?

もちろん、まずは内容が大事だが、講座の提供方法でも興味を引きたいと考えて、以前から気になっていたPreziを使うことにした。

昨年、うちの大学の教育開発センター特任教授・野口博先生が講習会でPreziを紹介したのと、今年の6月にPOAC13という学会に参加したときに発表者が使っているのを観たのがPreziを知ったきっかけ。

Preziは、まぁプレゼンテーションツールだと言っておおよそ間違いあるまい。PowerPointのようにスライドをめくるというメタファーに基づいたプレゼンツールではなく、大きなポスターを1枚作って、その全体を見せたり、一部を拡大したりして見せたりすることによってプレゼンテーションを組み立てる。
Preziをご存じない方は、ウェブサイトの「エクスプローラ」をクリックして、サンプルを見てみてください。あるいはYouTubeで検索してもいろいろ出てきます。

今回作ったPreziコンテンツの全体像が、左上の図。

傾いている枠が2ヶ所にあるが、Preziの中では角度を変えて配置してもその枠に合わせてズームイン/ズームアウトしてくれるので、素材を自由に配置できる。
左上の図では分かりづらいが、反転授業の説明では素材を180度ひっくり返して配置している。だって反転だもの。

Preziは初めてだったので、今回は提供されているテンプレートを利用した。左下から右上のゴールに向かってだんだん進んでいくような構成になっているもの。
今回の出張授業にあたり、入学広報課が先方の高校の要望を詳しく聞いてくれた。学科で学ぶ内容や大学の授業に対するイメージをつかみ、大学とはどのような所かを知ることが目的だとのことだった。そこで、左下のスタートを1年生、右上のゴールを卒業とした。途中は2ステップしかなかったので、1ステップ増やして、2,3,4年生の活動を紹介するコンテンツとした。
それが左上の図で灰色の曲線に沿った4つの角枠と丸。角枠が1~4年生で、丸で囲まれたコンテンツが卒業を表している。

曲線に沿った部分を話題の軸とし、例えば学生生活とか学生プロジェクトなど、大学の授業以外の話題は軸から外れたところに配置した。

最初の準備にはかなり手間取った。
Preziコンテンツを作成するデスクトップアプリがあるので最初はそれを使ったのだが、これが使いにくくてとてもいらいらする。あとでオンラインで作成する方がやりやすいことに気づいた。PowerPointなら簡単にできること、例えばテキストボックスの背景色を変える方法が未だ不明だったりする。
アンドゥがまともに動かないのには特に困っている。ある機能はアンドゥできるけど、ある機能はできない。そのせいで、例えばテキストボックスを不用意に移動してしまい、元に戻そうとアンドゥすると、テキストボックスの移動は元に戻らず、その前に行っていた作業が元に戻ったりする。フラストレーションが溜まる。

それでも、できあがりはおもしろい。ぐりぐり動く。

それと、Preziをやってみて分かったのは、同じ大きさのスライドを順番に並べて、コンテンツを入れていく、というやり方は、実は制約が大きいんだな、ということ。
PowerPointでもPreziでも説明する順序は考える必要があるが、Preziの場合は全体→細部の説明という流れを自然に表現できる。細部は小さく書いておいて、そこにズームすればよい。

詳細を見せたければズームすればいいんだ、となると、コンテンツの構成がとても自由になる。スライドを使ったプレゼンのノウハウのひとつ「ひとつのスライドに二つ以上の話題を入れない」というのがあり、金野も学生にはそのように指導しているが、今回のコンテンツ作成ではひとつの枠にたくさんの話題を詰め込んだ。スライドのわかりやすさや見やすさを考えてコンテンツを入れるのではなく、例えば1年生の授業はぜんぶ1年生の枠に収めている。

初めてなので、事前の練習もいつも以上にみっちり行った。
28日の夜、これを使って出張講座を担当。

実際には75分ぐらいでしゃべり終わってしまったので申し訳なかったが、質疑応答の時間も取れたし、まぁまぁうまくいったのではないかな。

Prezi、なかなか気に入りました。

その後、大学のオープンキャンパスでもPreziを使ってみたが、その顛末は稿を改めて。

2013年8月4日日曜日

3~7月の反省

3~7月は、落ち着かない日々を過ごしたなぁ。
以前は「○月の反省」というのをその次の月の初めに書いていたが、忙しくしていてここのところずっと書かずにいた。たまには思い出して書いてみる。

去年の忙しかったころと比べると、時間を取られたのは去年のほう。研究プロジェクトの仕事に長い時間を取られた。
しかし今年の前期のほうがばたばたしていた印象があるな。仕事の種類が多かった。「自転車操業」な感じ。まぁ反転授業なんかはじめて自分で自分を忙しくしていたのですが。

3月末から反転授業のためのビデオ教材を作りはじめ、4月から7月の初め頃まではほぼ毎週、ビデオを撮っていた。前にも書いたが3科目ぶんをいっぺんに準備するのはきつかった。

その間、もちろん授業もあった。今年から前期が1科目増えた。(後期は1科目減る。) 
6月には海外出張。ここには書いてないか。フィンランドのエスポーに行ってきた。
エスポーはヘルシンキの隣町。いいところでした。

7月には出張講座も担当した。出張講座では新しい試みもしたので、そのうちここに書きたい。

去年もそうだったが、卒論生や修士課程の学生さんへの指導にしわ寄せが来ているように思われる。8月のオープンキャンパスが終わったら巻き返します。

以前よりも運動不足を感じる今日この頃。
実は6月ぐらいから、八王子校舎の坂を登るのをサボって、生協脇からエレベータを使ってAMC棟の高さまで上がっていた。うちの大学の関係者だと分かると思いますが、あの坂は「定年坂」と呼ばれていて、登れなくなったら定年だそうな。
忙しくて寝不足だからまぁいいや、と思っていたが、7月に入ってから足がつったりだるかったりすることが増えている。これはいかんと思って、さいきんはなるべく坂を登るようにしている。

2010年の後半ぐらいに、エレベータをなるべく使わずに階段を使うようにしたことがあったが、2011年3月に腰を痛めてからはサボり気味だった。もうちょっと体を使わないといけないなぁ。

体力が無いせいで、土日が両方つぶれた次の週はきつい。今年はほぼ毎週ビデオ撮影をしていたのでさらにきつかった。
夏に鍛えるしかないか!?

研究のほうは、いまは種まきの状態かな。あまり時間をかけられなかったので、こちらもこれから巻き返したい。

8月は研究するぞ!!