2010年3月6日土曜日

アルゴリズム+データ構造=プログラム

金野が学生の頃はC言語がANSI規格になった頃で,これからの時代はCだ,という感じでしたが,大学の授業ではTurbo Pascalが使われていました.そのとき教科書として指定されていた(んだったと思います)本が,「アルゴリズム+データ構造=プログラム」という,厚ぼったくて素っ気ない表紙の本です.

いまでも手元にあります.開いてみると昭和54年初版,昭和63年第10刷発行とあります.定価は当時で6,000円.金野の知る限り,現在では売られていません.(原著者が前半3分の2ぐらいを抜き出してModula-2で書き直した本が出ています.)

金野のプログラミング能力の基礎はこの本で作られたと言えます.プログラミングを学びはじめた段階でこの本に出会ったのは幸運でした.難しくて取っつきにくい本ですが,一生懸命読みながら,アルバイト代をつぎ込んだPC9801VXと格闘した記憶があります.

この本で学んだ知識は金野が作るプログラムに活かされていますが,研究に直接使ったこともあります.換気計算の順番を決めるのにトポロジカル・ソートを使いました.実際には金野はアイディアを出しただけで,学生さんがプログラムを組んだのですが.山田君,トポロジカル・ソートを覚えているかい?

この本と格闘してから20年以上経ち,金野はいまは大学で教鞭をとっているわけですが,学生さんたちにプログラミングを教えるにはどうしたらいいだろうと悩む日々です.この本をぽんと渡して「読んでおけ」じゃぁダメなんでしょうねぇ.
でもこの本ほど内容が充実しているものはそうそう見つからないと思うのですが.何かいい本あるかなぁ.

ちなみにその後に勉強したのはC言語でした.「これからの時代はCだ.Cのソースコードがたくさん載っている本を買おう」と思って当時住んでいた南阿佐ヶ谷の本屋に行き,手にしたのが「MINIXオペレーティング・システム」です.
これにはMINIXのソースコードが全部載っていました.この本にもとても影響を受けましたね.機会があればここに書きます.

(2010-03-09追記)上記の本は教科書ではなくて参考書でした.当時の教科書は,「Pascalプログラミング―TURBO Pascalによる基礎と応用」.こっちも本棚の奥から出てきて,思い出しました.

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