2012年11月29日木曜日
ベンチマーク再び・安いサーバが意外と速い
久しぶりに研究室の計算機のベンチマークを実施中.自分にとっては意外な結果が出たのでご報告を.
きっかけは,研究室の計算サーバのひとつが,ちゃんと起動しなくなったこと.どうも2つあるCPUのうち一方の冷却ファンが,ちゃんと動いていないようだ.熱暴走か,安全回路がはたらいて落ちたのだろうか.
この計算機は2006年に導入したもので,メモリをたくさん積んでいるから数値計算用マシンということになっていたが,計算が遅いのでほとんど使われていなかった.なので引退させるつもりでいるのだが,ふと思ったのが,
「もしリプレースするとしたら,いくらぐらいの金額がかかるのだろう?」
ということ.
いまは,中小企業向けのサーバマシンをバーゲンセールで買うと,1万円以下で調達できる.その種のサーバのひとつ,富士通のPrimergy TX100 S3の安いモデル(Pentium G620)にメモリだけ増強して,OpenFOAMのベンチマーク計算を実施してみた.(以前やっていたのとほぼ同じ解析.)
その結果が上のグラフ.短いほうが速い.いちばん左が件のTX100S3.
…え,2並列なのにkirkやharrietより速い!?
kirkというのは2009年に調達した作業用マシンで,Opteron 1356(4コア,2.3 GHz)を積んでいる.以前のベンチマークで,今回引退するマシンよりは速いことが分かっている.harrietは2011年に調達したマシンで,Core i5 620(4コア,3.2 GHz)搭載.どちらも4コアを目一杯使ったのに,2並列のPentiumに負けている.あれれ?
いくつか原因は考えられるのだが,それにしても安価なPentiumのサーバで2並列の計算をしたほうが速いというのには驚いた.
今回引退する予定のマシンは,2006年に当時獲得した競争的資金をすべてつぎ込んで導入したマシンだ.あれから6年が経過したとはいえ,メモリ代を合わせても2万円以下のマシンに負けちゃうとは.
いまの計算機って,速いんだなぁ.ある意味ショック.
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