2010年5月20日木曜日

アシモフの「ファウンデーション」を読む

さいきん,アシモフの「ファウンデーション」を読んでいます.

アシモフの本は,小学生のころに子供向けのSF全集の1冊として読んだ記憶がありますが,それ以降は読んでいませんでした.今回読み始めたきっかけは,Stargate SG-1のSeason 10 Episode 3 "200"で,最後の台詞としてアシモフの言葉が引用されていたからです.

Individual science fiction stories may seem as trivial as ever to the blinder critics and philosophers of today — but the core of science fiction, its essence, the concept around which it revolves, has become crucial to our salvation if we are to be saved at all.
"My Own View" in The Encyclopedia of Science Fiction (1978) edited by Robert Holdstock; later published in Asimov on Science Fiction (1981).
Wikiquoteより)

ああそういえば金野はアシモフを読んでいないじゃないかと思って,新宿に行ったときに代表作の「ファウンデーション」を手に取ってみた,というわけです.

これがおもしろかった.全部で7巻ある(しかも4巻目以降は上下巻の)とても長い物語の,はじめの1冊なのですが,とても興味深い話でした.心理歴史学者が未来を統計的に計算して破滅を予測し,その対策として,…という具合にはじまるわけですが,どんでん返しがあったり,ひやひやする場面があったりと,最後まで楽しむことができました.
(「最後まで」と言ってもこの1冊の最後のことで,2巻以降はこれからです.)

2巻のプロローグに,この心理歴史学が群衆の行動を「…もっと規模の小さな科学がビリヤードの玉の跳ね返りかたを予測するのと同程度の確実性をもって、予測できた。」とあるのを目にして,先日読んだ「数学は最善世界の夢を見るか?」の内容を思い出しました.この本には,ビリヤードの玉の跳ね返りかたは,台が円形か楕円形の場合を除くと,ほとんど予測不可能だということを説明しています.ちょっとした皮肉のように感じますね.

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